ストレスで「免疫力」が弱まる

更新日:2017.07.26

執 筆:整体師 神田昌紀

入学、就職、転勤、引っ越しなどの環境の変化や、蒸し暑いなどの温度や湿度の変化は、体にとってストレスになります。
みなさんはそのようなストレスで風邪をひいたり、体調を崩したり、免疫力が低下したりしていませんか?

今回は、バイ菌やウイルスから体を守る力、「免疫力」についてお話をします。

「免疫力」とは、病に打ち勝つための防衛システムであり、外敵の侵入から体を守ります。
「免疫力」がなくなると外敵の攻撃に耐えられず、感染症やがんを起こしやすくなります。
また、風邪もそうですね。

ストレスで「免疫力」が弱まると、病気にかかることも

では、なぜ免疫力が低下するのでしょう。
それは、先ほどお伝えしたような色々なストレスを長期間・過剰に受けると低下するのです。
まさにストレスは免疫力の天敵です!

さらに、免疫細胞の中の1つ、「自己反応性T細胞」という細胞が活性化しすぎて、免疫細胞が病気を引き起こすこともあるのはご存知でしたか?

免疫細胞は本来、自分自身の体や無害な異物に反応することはありません。
過剰な反応が起こらないよう、免疫細胞が自分の体を攻撃しないようにしていますが、免疫細胞から攻撃を受けると、自己免疫疾患といって、関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、乾癬、膠原病などの病気にかかることもあるのです。

ストレスを見直して「免疫力」を高めよう

では免疫はどうやってできるのでしょうか。
大きく分けると、自然免疫と獲得免疫の2つがあります。

自然免疫は私たちが生まれた時から備え持っている免疫のことで、初めて会った相手にも素早く反応して排除する機能です。

獲得免疫は今まで出会ったものを覚えておいて、2度目からは排除する機能です。
これは予防接種などがそうです。

また最近では除菌グッズや抗菌と書かれた商品をよく目にするようになりましたが、このような環境では外敵に出合いにくく、免疫力を鍛える場面が少なくなっているのです。

もちろん汚くすることが良いわけではありませんが、過剰な清潔は免疫力の低下につながり、皮膚にいる常在菌も殺菌すると外部からの病原体の侵入を防ぎにくくなり、免疫の活性化にも影響がでてきてしまいます。
すると、本来私たちがもっている自然治癒力も衰えてしまいます。

素晴らしい機能を持っている免疫機能ですが、良い面もある反面、私たちが日常生活でうまく付き合っていかなければ宝の持ち腐れになってしまいます。

そうならないように、もう一度ご自分の体に過剰な負担がかかっていないか向き合ってみてはいかがでしょうか?

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