健療院グループ
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慢性痛が起こる原因

2019年 浅野祐樹 レポート「痛みの原因と対策」

  1. 痛みとは何か?
  2. 慢性痛が起こる原因
  3. 痛みの対策


一口に慢性痛と言っても原因には様々な種類があります。
そして、複数の原因が重なることで、痛みが起きている方が多くみられます。


酸素が足りないと、体は痛みを感じる

慢性痛のある方は、体の中の酸素が足りてないことが多いです。
酸素不足と言っても、命に関わるほど酸素が不足しているわけではありません。
酸素の量が100必要なところ70しかない状態です。
70しかないと、本来100働いて体が正常に働くところ70%の酸素で働かせないといけないので、問題が生じます。

これは、短期的に呼吸を止めたからと言って、起こる問題ではありません。
長期的に酸素が不足することで問題が起こります。


酸素不足で痛みが出るメカニズム

酸素はエネルギーを多く作るときに必要になります。
つまり、酸素が不足するとエネルギーは多く作れないのです。
では、エネルギーとは一体何でしょうか?

一般的には、体が動かすときに必要なものと言われています。
そのため、筋肉を動かす、内臓を動かす、あるいは免疫を働かせるときなどにもエネルギーが必要になります。

では、筋肉にエネルギーがあれば動かすことができるのでしょうか?
答えは、動かせません。
なぜかというと、筋肉や内臓は指令がないと動かないからです。
その指令を送っているのが、脳や神経です。

筋肉や内臓にくっついているのは、細かい神経の末梢神経です。
そして、その末梢神経をコントロールしているのが脳です。
つまり、脳や末梢神経が正常に働かないと、筋肉や内臓がしっかり動かせません。

  

脳や末梢神経が正常に働くには、栄養が必要になります。
脳や末梢神経の一番の栄養は何でしょうか?
それが、酸素なのです。

酸素がないと脳や末梢神経には栄養がいかないので、しっかり働きません。
そうなると、神経がコントロールしている、筋肉や内臓、免疫がしっかり働けなくなります。

その結果、筋肉にエネルギーなければ肩こり、腰痛などの痛み、しびれ、だるさなどの症状がでます。
内臓にエネルギーがなければ、便秘や下痢、食欲不振になります。
免疫に回すエネルギーなければ風邪をひきやすくなることや、病気にもかかりやすくなります。

また、背骨、骨盤、頭蓋骨など骨格がゆがむ要因として、骨と骨の間にある関節を動かしている筋肉があります。
筋肉に問題が出ると骨格がゆがみます。
そのため、骨格が勝手にゆがむことは絶対にありません。
骨格がゆがんでいる場合、必ずその前に神経や筋肉に問題が存在します。
なので、骨格のゆがみを改善するには、神経を正常に働かせることが必要になります。

問題が出る順番は、以下の通りです。

  1. 脳や末梢神経の問題(原因:酸素不足)
  2. 筋肉の緊張、ゆがみを引き起こす(血流低下)
  3. 頭蓋骨、背骨、骨盤などがゆがむ

酸素不足になる原因

1.交感神経の働き過ぎ

自律神経の交感神経が働くことで血管が細くなります。
最初のうちは血管が細くなると血液の流れが良くなるので問題はないのですが、長期的に交感神経が働きすぎていると、ずっと血管が細くなるので血液が流れにくくなります。
そうなると、血液が酸素を運んでいるので酸素を神経送りづらくなります。
また、交感神経になると呼吸が浅く早くなるため、酸素がたくさん吸いづらくなり酸素不足になりやすいです。

2.副交感神経の働き過ぎ

1.で交感神経を働かせすぎていることが問題と述べました。
しかし、その拮抗する副交感神経も働き過ぎることで問題が生じます。

副交感神経は毛細血管を拡張させます。
正確的には、毛細血管を元の太さに戻します。
そうなると、毛細血管の中が広くなるので血液はたくさん流れやすくなります。
ですが、血管がずっと広いままだと流れるスピードが遅くなるのです。
流れるスピードが遅くなると、酸素を運ぶスピードも遅くなります。
そのため、神経に酸素が届きづらくなり痛みが出やすくなります。

3.口呼吸をしている

口は本来呼吸するための器官ではありません。
では、なぜ口で呼吸できるかというと、鼻から肺まで酸素の通り道の気道と口から胃までの飲食物の通り道の食道が途中までつながっているからです。
この食道の途中までは一緒の通り道なので、口で呼吸することができます。
しかし、同じ通り道でも最終地点が違うので、途中から食べ物と酸素を分けないといけません。
分けるための機能があるので問題が起きます。

口呼吸するときは口を開けます。
口を開けると気道が狭くなります。
それは、食べ物が入ってくる準備をするために、食道を広げる必要があるからです。
食道を広げると隣接している気道が狭くなります。
もし、気道が狭くならないと肺に食べものが入ってしまうので、問題が起きます。
気道に入ると咳をこみませんか?そうならないためにも、気道を狭くする必要があります。
気道が狭くなると、気道は肺に繋がっているので、酸素を肺に送りづらくなります。

そのため、口呼吸の状態が続くと酸欠になります。
また、口は鼻と違って鼻毛などのフィルターを通さないので、空気中の菌や悪いものが体内に入り込んでしまい、体にとってストレスになります。

4.姿勢が悪い

皆さん良い姿勢の基準とは何でしょうか?
見た目がきれいな姿勢でしょうか?

良い姿勢の基準は、呼吸がしやすいかどうかです。
つまり、酸素を多く体の中に取り入れることができる姿勢であれば良いのです。

酸素が取り入れづらい姿勢の原因は、大きく二つあります。

  • 肺が膨らみづらい
    では、なぜ肺が膨らみづらくなるのでしょうか。
    肺自体には、肺を膨らませる機能はついていません。
    なので、肺を膨らませるためには肺が膨らみやすい状態である必要があります。
    そこで大事なポイントが、胸郭が広がることや横隔膜が下がることになります。

    猫背には、肺が膨らみづらい状態を作る要因があります。
    猫背になると、腰の骨の腰椎が後ろに曲がってしまうことで肺を膨らませづらくなってしまいます。

    酸素を沢山吸うためには、腰にある骨の腰椎が少しだけ伸びてないといけません。
    それは、腰椎が少し伸びることで、呼吸を大きくするために大事な横隔膜が使えるようになるからです。
    横隔膜が使えると、腹式呼吸がしやすくなります。

    腹式呼吸は、横隔膜が下がることで、その分肺が下に膨らみ、大きく呼吸ができます。
    結果、酸素を多く吸いやすくなります。
    腹式呼吸が出来るかどうかは、酸素を多く吸うポイントになります。

    他にも、大きく呼吸をするポイントとしては、肋骨と背骨で作られている鳥かごのような胸郭が大きく膨らむことです。
    胸郭の中には肺があります。
    そうなると、胸郭が広がると物理的に肺が膨らむ面積が増えるので、増えた分肺が風船みたいに膨らみます。

    猫背になると、胸の胸郭が広がりづらくなります。
    そして、もっと肺を膨らませるために、肩を上げる筋肉を緊張させて胸郭の上の方に面積を作ろうとします。
    この状態が続くと、常に肩を上げる筋肉が緊張するので肩の筋肉が疲れて肩こりになります。

    また、腰を少し反るのは良いのですが、腰が反りすぎても問題が起きます。
    一般的に、反り腰と言われる姿勢です。
    反り腰は何が問題なのかと言うと、腰が膨らみづらい状態だからです。
    腰を反らせすぎると腰の筋肉に緊張しすぎてしまい、腰を膨らませづらくなります。

    まとめると、良い姿勢というのは、背中も胸もお腹も腰も膨らみやすい姿勢のことを言います。

  • 筋肉が緊張しすぎている
    筋肉には姿勢を保つためにある程度の緊張が必要です。
    ですが、交感神経が働きすぎて筋肉が緊張しすぎると、骨格的に良い姿勢をとっていても、肺が膨らみづらい体になります。
    なので、交感神経が働きすぎても、呼吸がしづらくなるのです。
    多くの酸素を吸うためには、背中も胸もお腹も腰も膨らむ必要があります。
    筋肉が緊張しすぎてしまうと、体が膨らまないように外から内へ圧迫したような状態になります。

以上の原因を改善させることが良い姿勢を作ることでもあり、肺が膨らみやすく酸素がたくさん入る体づくりをするポイントになります。


5.感情を抑え込んでいる

湧いてくる感情を抑え込むことを「感情の抑圧」と言います。
例えば、上司に嫌なことを言われた時に、怒りを感じたとしても「うるさい!」と声を出したりすることや、怒りを表現するのに殴ったりすると社会的に問題があるので、グッっと、筋肉を緊張させて感情を抑えます。
この緊張させる筋肉に、呼吸する筋肉も含まれます。

なぜかというと、呼吸する筋肉を緊張させることで酸素を吸いづらくして、エネルギーが作れないようにするためです。
エネルギーがあると感情は出やすくなります。
そのため、感情を抑えるにはエネルギーが少ない方が抑えやすくなります。
感情を抑えるには酸素が吸えなくなる方が都合が良いのです。


交感神経の働きが強いため、痛みを感じやすい

肩こりや腰痛などの「慢性的な痛みを感じる神経線維」と交感神経をコントロール神経線維は、同じ神経線維を利用しています。
そのため、交感神経が働いていると、同じ繊維である「痛みを感じる神経」も働いてしまうことがあるのです。
よって、交感神経が働きやすい人は、同じ神経繊維で役割が違う「慢性的な痛みの神経繊維」まで働かせてしまい、痛みを感じやすくなります。


痛みを感じているのは細い神経線維

皆さんは「ゲートコントロール」という言葉を聞いたことはありますか。
これは、痛みを和らげるために日常的に使われています。

代表的な例は、お母さんが子供にやる「いたいのいたいのとんでけ!」です。
これは、お母さんがさすってくれる心理的な安心感もあると思いますが、言葉では痛みは引きづらいです。
他にも、かゆいときかゆい場所を十字に書くとかゆみがおさまります。
また、体をぶつけた時に反射的に痛い場所をさすることや、動かすことがありますよね。

これは、理にかなった方法なのです。
ちなみに、マッサージや整体、鍼灸などもこの方法で、痛みを和らげている側面があります。

神経の中には神経線維が沢山つまっています。
さけるチーズをイメージしてもらえると分かりやすいでしょう。
買ったままのさけるチーズが神経だとすると、それを一本一本さいていくと細くなります。
それが、神経線維に近い形です。神経線維の役割は色々あります。
筋肉を動かす神経線維や、何かに触れた時にどんなものかを感じる神経線維。
他にも、自律神経や痛みを感じる神経線維もあります。

この神経線維は様々な役割があるだけではなく、太さも異なります。
そして、痛みを説明するにはこの太さも重要です。

神経は細い神経線維より太い神経線維を優先させます。
つまり、二つの神経線維を同時に使った場合、より太いほうの神経線維を優先して脳は感じ取ります。

太さの順番はこうなります。

太い

  • 体を動かす神経線維
  • 感覚を感じ取る神経線維(痛み以外の)
  • 痛みを感じ取る神経線維

細い

痛みを感じる神経線維が一番細いので、それより太い神経線維の「体を動かす神経線維」や「感覚を感じ取る神経線維」を使うことで、痛みは感じづらくなるのです。
運動や整体をして痛みが和らぐのは、このシステムを使っています。


痛みを抑制する機能が低下している

体には「下降性疼痛抑制」と呼ばれる、脳より下にある神経を抑制させる機能があります。

先ほどのゲートコントロールは、脳より下にある脊髄が痛みを和らげるシステムを使った話でしたが、ここからは脳のお話です。

脳にも痛みを和らげるシステムがあります。
神経には興奮と抑制という役割があり、基本的に神経が興奮しすぎると、痛みを引き起こしやすくなります。
それは、交感神経が働きすぎてしまうからです。
交感神経が働きすぎると、血液の流れが悪くなり酸欠になることで痛みを引き起こします。
そのため、興奮している神経を抑制させる必要があります。

抑制させるためには、抑制させる神経を使えるようにしなければなりません。
その抑制させる神経の中心部が、中脳というところにあります。
つまり、中脳がしっかり働かないと、中脳から下の神経を抑制できなくなり、神経が無駄に興奮し痛みを引き起こします。

中脳は目の動きに関わってくる場所です。
目を動かすには、目の筋肉を使います。
目の筋肉は動かさないと目の筋肉の血液の循環が悪くなり、目の筋肉ついている神経にも栄養がいかなくなります。
そうなると、その目の動かす神経に繋がっている中脳にも栄養がいかなくなります。
結果、中脳が機能低下を起こします。

なので、デスクワークやスマホの見過ぎで目の筋肉を動かさないでいると、抑制させる中脳の機能が低下してしまい、痛みを引き起こします。
目はしっかり動かしていく必要があるということです。


痛みには、様々な原因があることをお分かりいただけましたでしょうか。
このあとのページでは、その対策についてお伝えしていきます。


  1. 痛みとは何か?
  2. 慢性痛が起こる原因
  3. 痛みの対策


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